2014年の新年にあたって
2014年の新しい年が始まりました。皆さま良い年をお迎えのことと存じます。
さて、障害のある人たちを取りまく環境が激変しているとたびたびお話ししていますが、そのうちの最近の幾つかをお知らせします。
障害のある人たちが待ち望んだ障害者権利条約の批准について昨年末ようやく国会で承認され、この年明けに批准書が国連に提出される見込みです。これで障害のある人たちの人権が保障されます。そこからインクルーシブな社会が開けてくるはずです。そのための基盤は、まだ不完全ながら一応整ったといえます。国、県、市町は法体系を整備し、優先度の高いものから行政上整えていきます。私たち育成会はそれらをきちんと注視していかなければならないという意味では、これからが始まりとも言えます。
2つ目は、平成26年度障害保健福祉予算 1兆5,265億円(+1,274億円、+9.1%)が提示されました。この予算の特長の一つに、就労支援を進めて当事者たちを社会保障制度の担い手に、と国は目論んでいます。このことは障害のある人たちの社会参加という面から見るならいい方向だと思います。
最後に、今朝の新聞のコラム欄に障害者の就労状況についてがありました。ある企業の特例子会社で働いている当事者の例で、知的能力はとても高いのですが対人関係がうまくなく管理者をイライラさせる。しかしそこは永年の人事管理のプロ、過去にはもっとあからさまな態度の上司に仕えている経験がありそれに比べると可愛いと。そういう人事管理のプロたちに、福祉専門職とは違う、彼らの就労支援をまかせるのも一つの方法ではないかという、内容でした。許容量の大きな(インクルーシブ)社会という面からするとその辺に答えがあるのかもしれません。みなさんどう感じますか。
会員のみなさまのお声を今後とも引き続いてお寄せ下さい。
今年も明るく楽しい活動にしましょう。
理事長 鳥居 巖